銀星石のブログ

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銀星石のエッセイブログ

ゲームならではの複線

 物語の起承転結のうち、「転」の部分は受け手を驚かせる仕掛けが用意されている時があります。最近遊んだゲームの中で、360ソフトのバイオショックのストーリーは、プレイヤーの心理を利用した巧妙な仕掛けがあり、驚かされました。

 この仕掛けというのはバイオショックのストーリーの中で、最もインパクトのありますから、ここから先は、バイオショックをクリアーしてから読むことを勧めます。




 さて、すでにバイオショックをクリアーした人ならご存知ですが、このゲームの主人公は「恐縮」という言葉を含む命令には無条件で従うように刷り込まれています。ラプチャーに着いたた直後にアトラスから「恐縮だがそこの通信機を取ってくれないか」と言われていますね。プレイヤーもある意味、主人公と同じく、アトラスに化けていたフォンティンにマインドコントロールされていたともいえます。テネンバウムに恐縮の呪縛を解除されてからが本当のスタートもいえますね。

 もしもバイオショックがゲームではなく、映画や小説であったのなら、物語の受け手は「主人公はやけにアトラスの命令を素直に聞くな」と疑問に思うでしょう。しかし、ゲームプレイヤーは、「ナビゲーションキャラ(つまりアトラス)の指示には従うものだ」という、先入観があるのでこの違和感には素直に納得してしまいます。

 普通だったら「な~んだやっぱりそうか。おかしいと思っていたんだよね」という感想になるバイオショックの物語ですが、プレイヤーの先入観を利用して、大きなどんでん返しに変えてしまいました。本当によく出来た「物語のびっくり箱」だと私は思います。
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by ginseiseki | 2008-03-03 15:47
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