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PSPo2ロールプレイ 第4章 ハッピー・バースデイ Act2

注意
 このブログ記事にはファンタシースターポータブル2のネタバレが含まれています。

 また、ファンタシースターユニバースシリーズにおける、私独自の世界観の解釈も含まれています。







 襲撃事件の翌日、鳩美がエミリアとユートの訓練に付き合っているとき、クラウチから新しい仕事の連絡が来た。

 まだ、クラウチと不和が解消されていないエミリアは、行きたくないと駄々をこね、鳩美は仕方なくユートと事務所に出向く。

 依頼はインヘルト社からのもので、亜空間発生実験の間の警備だった。これはただの実験ではなく、スポンサーへ誇示という意味も含まれていた。

 警備もリトルウィングだけでなく、ガーディアンズや他の民間軍事会社からも人材が派遣されるほどの大規模なものだ。

「シャッチョサン、シャッチョサン! ワタシ、おっきなケーキが欲しいのヨー!」

 仕事の話をしている最中に、チェルシーがケーキがどうのこうのと言ってきた。どうやら、今日はエミリアの誕生日らしい。

 チェルシーはサプライズパーティーを企画しているようだった。口外しないように頼んだ後は、ケーキ代金の領収書をクラウチ名義で切って立ち去る。

 ともかく、鳩美はエミリアとユートを連れて、実験が行われるニューデイズのサグラキ保護地区へと向かう。

 実験はグラール教団の研究施設を借りて行っていた。現地の空気は緊張に包まれており、大きな物事が動いていることを実感せずに入られなかった。

 エミリアは実験で発生した亜空間を見て、マハガラに繋がらないかと不安な表情を見せていてが、ミカによるとまだ実用には遠いらしい。

 これで何も起こらなければ、ただ見守っているだけの仕事だが、さっそくグラール教団の研究施設に原生生物が入り込んだとの知らせがクラウチから入った。

 しかし、その時のクラウチの様子は何処かおかしかった。普段ならば「行け」と命令するはずなのに、今回だけは「行ってくれるか?」と頼むような口調だ。

 どうやら、その場所は今までと違って危険な場所らしかった。しかし、すぐに駆けつけられるのは鳩美しかいない。

 当然は鳩美は行くと答えた。この状況で行かなかったら、大きな信用問題になる。復活計画を潰すために、今は少しでも信用を勝ち取らなければならない。

「怪我せずに帰って来い! 分かったか!?」

 クラウチは初めてこちらを心配するような言葉を残して通信を切った。やはり、形だけとはいえ多少はエミリアの保護者である自覚を持っていたようだ。

 施設へ向かう道中で原生生物との戦いが会ったが、その時、ユートはカーシュ族の持つ力で、敵の気配を察知していた。

 鳩美も殺気を感じ取る力はあるが、これは戦いの中で見についたものだ。だが、カーシュ族は自然の中で暮らしているためか、生まれ付いて感受性が高いのかもしれない。

 それは誇れる力ではあるが、ユートは自分の未熟さを理解していた。

 すでに他界しているようだが、ユートにはには尊敬する兄がいたらしい。

「お兄はカーシュ族でいちばん勇敢だった。ぼくにとっても、それは誇りだ。ただ、お兄はいつも言っていた。『死にふれることで強くなれる』って。……その意味は、わからない」

 死にふれることで強くなれる。鳩美はユートの兄が、強い人間はどのようなものなのかを理解しているのだろうと思った。

「死にふれるって……なんつーか、レリクスのときのあんたみたいだね。厳密には違うけどさ」

「傭兵ですから大怪我をしたことはありましたが。あのような体験は金輪際したくありませんね」

「え……おまえ、死にふれたこと、あるのか!?」

 ユートの表情が急に変わった。必死な表情で彼は死の意味やその先にあるものを聞き出そうとする。

「ユ、ユート君、落ち着いてください」

 ユートの求める答えを鳩美は知っている。しかし、それは教えてもらうのではなく、自らが経験しなければ理解出来ないものだ。

「あの時はなにがなんだか私にもわからなくて……申し訳ありません」

 なので、鳩美は分からないと言葉を濁す。それでも死に付いて聞き出そうとするユートだが、エミリアに仕事が終わってからゆっくり聞けが良いとなだめられる。

Act3へ続く
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by ginseiseki | 2009-12-29 13:29
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